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太平洋戦争 日本軍と石油(2)
太平洋戦争開戦秘話「覆面石油部隊」については、1つ前のエントリ「太平洋戦争 日本軍と石油」で動画を見てもらうとして

これだけでは日本軍が輸送船の保護をどれくらい軽く見ていたのかよくわからないですよね。そこで少し補足しておこうと思う。

お粗末な日本の護衛体制 

「日本の生命線」であるはずの南方航路の護衛専門部隊ができたのは、なんと日米開戦から4ヶ月も経ってからのことであった。しかも、そのお粗末ぶりときたら……

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大井 篤

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『海上護衛戦 (学研M文庫)』の著者でもある当時、海上護衛総司令部の作戦参謀であった元海軍大佐・大井篤(あつし)さんは次のように語っている。

「連合艦隊がまったく非協力的なんだ。軍司令部の計算では、南方航路を守るには最低水雷戦隊が三隊は必要と考えたのだが、連合艦隊に交渉してみると、まだまだ作戦地域を広げて侵攻作戦を計画していて、あくまで作戦優先。護衛なんかてんで頭にない。一隻の駆逐艦も出さないというんだ。

 しかたないので、鎮守府とか警備府などから老朽のいわば『お婆さん』の旧式駆逐艦や水雷艇をかき集めてようやく作ったというのが実情。しかもその数たるや、シンガポールから門司(もんじ)までの約2500海里(約3700キロ)のシーレーンを守る第一海上護衛隊が、旧式駆逐艦10、水雷艇2、商船を改造した特設砲艦5だけ。横須賀からラバウルまでの2000海里(約3700キロ)を守る第二海上護衛隊が旧式駆逐艦4、水雷艇1、特設砲艦1だけ。守るべき輸送船は3000隻以上もあるんですよ。こんなわずかな船でいったい何ができるというんです。情けないというほかない。」(『太平洋戦争 日本の敗因〈1〉日米開戦 勝算なし (角川文庫)』p85~86より)

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海軍に輸送船の護衛専門機関が誕生するのは、さらに遅れること1年半以上、昭和18年11月15日のことになる。遅すぎるってーの!

一方、アメリカはというと昭和17年には「コンボイ」と呼ばれる護衛艦隊に守られた大船団で航行している。この大船団は平均70~80隻、多いときは200隻に及び、潜水艦や航空機からの攻撃に備えていたのだった……。

参考までに昭和16年6月に海軍軍令部が作成した「現情勢下ニ於(おい)テ帝国海軍ノ執(と)ルベキ態度」の中で、どれくらいの船舶被害を見積もっていたのかを最後に紹介しておく。

戦争第1年 80万~100万トン
戦争第2年 60万~80万トン
戦争第3年 70万トン      (前書p41より)

↓これが実際の船舶損害。(アメリカ戦略爆撃調査団報告書による)

戦争第1年 96万トン
戦争第2年 169万トン
戦争第3年 392万トン     (前書p42より)


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うちには以前
大井氏のことを”空気の読めない痛い人”扱いした人が来たことがありますよ(^^;
http://uchyax.exblog.jp/5833089/
大日本帝国海軍の末裔は健在ってところでしょうか。
うちゃ | URL | 2008/06/07/Sat 14:21 [EDIT]
うちゃさんへ
「海上護衛戦」を読破済みですか、流石。それにして銀バエ君の一方的なヘイトスピーチが(^^;

>大和を特攻させずみすみす温存してアメリカの手に渡せば後日に何を言われるか
>大和は特攻は愚行ですか?

これなんて、ものすごい無知による逆転の発想ですね(苦笑)
大和の建造費は当時の国家予算の4.1%だったので現在の予算にすると3兆2677億円、燃料代だけで1億4400万円(検証・昭和史の焦点 保坂正康p147)だそうです。アホな作戦のせいで多くの人命とこういった金額が一瞬にして海に消えてるわけですが(ry
やっしゃん | URL | 2008/06/08/Sun 16:18 [EDIT]

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