(2007/08/06 産経 一部抜粋)
秋葉市長が「平和宣言」を朗読。核拡散が加速している国際情勢に対して、「時代に遅れた少数の指導者たちが力の支配を奉ずる20世紀前半の世界観にしがみつき、被爆の実相や被爆者のメッセージに背を向けている」と厳しく批判した。
その一方で、世界1698都市が加盟する平和市長会議が2020年までの核兵器廃絶を目指して積極的に活動していることを踏まえ、「市民とともに歩み、悲しみや痛みを共有してきた都市が立ち上がり、人類の叡智をもとに、市民の声で国際政治を動かそうとしている」と訴えた。
また、久間章生前防衛相が原爆投下を「しょうがない」とした発言などを受け、政府に対しては「被爆の実相と被爆者の哲学を学び、それを世界に広める責任がある」として、核兵器廃絶のための誠実な努力を求めるとともに、憲法の順守や被爆者の実態に即した援護策の充実を要請した。
安倍首相はあいさつのなかで「今後とも、憲法の規定を順守し、国際平和を誠実に希求し、非核三原則を堅持していく」と、改めて誓うとともに「国際社会の先頭に立ち、核兵器廃絶と恒久平和実現に向け全力で取り組む」と述べた。
歴代の首相の中でこの人ほど、言ってることと、やってることが違うなぁと思う人はいませんね。安倍さんは、「核廃絶に全力で取り組む」と言ってますが、マトモな学者が誰一人賛成していない核武装を閣僚が議論することを容認し、先制攻撃に核を使うことを検討しているアメリカとは「かけがえのない日米同盟を確認し、揺るぎない同盟として強化していく」とベッタリですよね。これこそ戦後レジームだと思うんですが。
■今こそ平和について考えたい『ヒロシマナガサキ』スティーヴン・オカザキ監督が語る
この映画のことが、昨日NEWS ZEROで紹介されていました。なんでも、1ヶ月間アメリカで放映されるそうです。この映画を作った、日系三世であるスティーヴン・オカザキ監督は、このように語っています。(一部抜粋)
14人の被爆者と実際の爆撃に関与した4人のアメリカ人の証言、そして記録映像や資料──。これが広島、長崎の原爆投下に関するドキュメンタリー『ヒロシマナガサキ』を構成する3要素である。(中略)
アメリカHBOドキュメンタリーフィルムの援助により製作され、今年の8月6日(月)、全米に向けてテレビで放映される。アメリカ、世界の人々に原爆投下の真実を知らせるとともに、私たち日本人も、改めて平和について考えなければならない時に来ているのだと思う。
「作品の中で説教的に何かを訴えかけようという気持ちが強すぎると、逆に観客には何も伝わらないと思っているので、私にできる一番のことは、真実に対して出来る限り誠実に語ることでした。記録映像や写真を使う時には、リアルタイムで実際に起きた時のように使わなければならないと、そういったところは誠実に作ったつもりです」
原爆という重いテーマを扱う上で、凄く大事なことだと思います。
アメリカでは原爆の悲惨さを知らないがゆえに、原爆投下が戦争終結を早め、多くの人命を救ったと正当化する意見が根強いそうです。実は自分も、原爆投下にはそういう一面もあるよなあ、と最近まで思っていました。ですから、久間さんの“しょうがない”発言の時には、それほど怒りはありませんでした。(もちろん、大臣としては不適格な発言ですが)
でも、NHK教育で、8月5日放送された“屍(しかばね)の街”からの叫び~被爆作家、大田洋子と戦後~を見てから考え方が変わりました。いや、変わったというより悲惨さを忘れていたというのが本当のところですかね。
小学生のころ広島の平和記念資料館に行き写真などを直視できなかった記憶がありますが、原爆の悲惨さはそれだけじゃないんですよね。生き残っても、被爆後はいつ死ぬかわからない恐怖から精神的におかしくなったり、差別を受けたり、まわりが嫌がるので被爆体験を隠して生きたりと……。
ドキュメンタリー映画「ヒロシマナガサキ」も、おそらく被爆者の証言から、そういったことがわかるような構成になっていると思うので、多くのアメリカ人にぜひ見てもらいたいですね。そして、今の考えが正しいのか一度考えてもらいたいです。
自分としては、やはり、どんな理由があろうと核兵器というあまりに非人道的な兵器は使うべきでないと思います。そして、日本は原爆の実相が忘れ去られないように努力していかなければならないと思います。(自戒の念も込めて。)
<広島市 平和宣言全文>
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